· 

もしかして、シックハウス症候群?!②

シックハウス症候群が日本で社会問題になってから20年あまり。その後、国がいろいろな対策をとってきましたが・・・

 

私たちが自分でできる対策ってなんだろう?知識を得ることも一つの予防となります。知らなかっただけで、原因はすぐ隣にあったのかも!!

シックハウス症候群が社会問題になって、国もいろいろな対策をとってきました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

19976月 ホルムアルデヒドの室内濃度指針値を公表

2002年 13種の室内化学物質濃度指針値を公表

2003年 建築基準法の改正(建築材料をホルムアルデヒドの発散速度によって区分し使用を制限、換気設備の義務付け、天井裏等の建材の制限、防蟻剤クロルピリホスに関する規制など)

2009年 学校の健康基準の設定、住宅や学校新築時には濃度評価して引き渡し

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

このような規制政策がとられた結果、室内環境中のアルデヒド類、トルエンなどの濃度は徐々に減少してきました。

しかし、シックハウスの被害はなくなることはなく、増え続けているのが現状です。

 

なぜなのでしょうか。

 

考え思い当たるのが、それ以外の物質もシックハウスの原因として考えられるということです。

調査が開始された2000年度当時はホルムアルデヒド、トルエンが突出して室内の化学物質濃度が高かったので、シックハウスの原因物質はホルムアルデヒド、トルエンを疑えばほぼ事が足りており、2003年に行われた建築基準法の改正で規制された物質は、ホルムアルデヒド、クロルピリホスの2種類でした。

(当時の室内濃度指針値超過の原因は、換気設備を稼働させなかったことが原因だと指摘されています。)

しかしその後、ホルムアルデヒド、クロルピリホスを含み2002年に規制がかかった13種類の物質の代替を模索した結果、また新たな原因物質を生み出したのではないかと推測することができるのです。

 


その他の化学物質~SOVCs

一方、シックハウス症候群は化学物質によってのみ起こるわけではありません。

最近は世界的に内装材や家電商品の難燃などに使用されているいわゆる揮発性が低い準(半)揮発性物質(SVOCs)に注目が集まっています。厚生労働科研究でもハウスダスト(家のほこり)中のフタル酸エステル類などSOVCs濃度が高い住居ほどシックハウス症状を訴えるものが多いという結果が得られています。

高断熱・高気密の住宅で換気不足の場合は湿度環境が悪化し、壁にも結露やカビが発生し、可塑剤※が分解し、より低い分子で揮発性の高い物質が発生することもありえます。

※ある材料に柔軟性を与えたり、加工をしやすくするための添加物の総称。主に塩ビを中心としたプラスチックを柔らかくするために用いられている

SOVCsは、揮発性が低く環境中ではガス状物質、浮遊粒子物質、またダストに吸着し、平衡状態を保ち存在しています。私たちが生活する場にはさまざまなプラスチック製品やPVC製品が使用されていますので、室内環境にはほぼ例外なく各種のフタル酸エステル類が存在します。またリン酸トリエステル類は、難燃性可塑剤として主に住宅内装材や建材、ウレタン素材、繊維製品、電化製品、ゴム製品等に用いられています。

ダストの溜まりやすい場所は特にこまめに掃除をしましょう!

①換気口

⑩クッション

②照明まわり

⑪ぬいぐるみ

③カーテンレール

⑫ソファ

④カーテンの上

⑬観葉植物

⑤天井の角

⑭チェストの上

⑥テレビの上の壁

⑮チェストの隙間

⑦テレビのまわり

⑯チェストの下

⑧窓のサン

⑰床の上

⑨幅木

 

その他の化学物質~MVOC

MVOCは微生物由来揮発性有機化合物のことです。微生物が二次代謝(生物が生育する上で必要不可欠ではないと考えられていた代謝経路および低分子化合物のこと。例えば抗菌物質や色素など。)によって産生される揮発性有機化合物の総称です。カビの繁殖によって150種類以上ものMVOCの産生が報告されています。

予防策としては、MVOCの発生源となるカビなどの微生物の室内での生育を防ぐことが一番です。結露により、例えば壁紙の裏や床下にカビが発生している可能性があるので、室内の通気をよくして、積極的に換気し、ダンプネス(湿度環境の悪化で結露やカビが生え住宅にダメージを与えている状態)を防ぎ、カビをはじめとする微生物の発生を抑えることが推奨されます。

 

その他の化学物質

VOC以外の化学物質として、室内の二酸化硫黄、二酸化窒素、二酸化炭素濃度が高いことがシックハウス症候群のリスク要因となることが海外の疫学研究により示されています。二酸化硫黄は化石燃料の燃焼などで大量に排出される硫黄酸化物の一種であり、きちんとした処理を行わない排出ガスは大気汚染や環境問題の一因となる。二酸化硫黄は火山活動や工業活動により産出される。石炭や石油は多量の硫黄化合物を含んでおり、この硫黄化合物が燃焼することで発生する。室内の二酸化硫黄濃度が高いことが粘膜、皮膚、一般症状のリスク要因となること、また二酸化窒素濃度が高いことが粘膜症状のリスク要因となることが報告されています。二酸化窒素は種々の物質の燃焼過程、硝酸等の物質の製造過程などで副生成物として意図せず発生する。そのほか、生物活動に由来する自然発生がる。大気汚染の一つとされている。二酸化炭素濃度が高く、高温度であることが、目、鼻、喉、呼吸器、頭痛、疲労の症状リスク要因となることが示されています。

 

少し難しい用語が並んでしまいました。ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドなど声高に言われるとそこだけに気を取られてしまいがちですが、シックハウスの原因は化学物質だけとってもいろいろな種類があり、いろいろな影響を及ぼすと報告されています。

 

こんなにあるの!!

と、驚くことなかれです。

知らなかっただけで、今日も同じ家に帰るのです。

○こまめに掃除をして、換気をすること。

これだけでもいろいろな原因に対して予防できるのではないでしょうか。

つづく